マーケティング戦略、どうしてますか?
突然ですが、マーケティングにおいてどのような戦略をとられていますか?
目的とする行動に向けて顧客を誘導するための戦略を、マーケターたちは日夜考えているのですが、一口に戦略とはいえ実際細かく考えるといくつかの階層にわかれます。
「商品を知ってもらう」「どんなものか興味を持ってもらう」「他の類似商品の中から選んでもらう」といった風に目的に応じた戦略があり、最終的にそれらを組み合わせることで一つの形にするのです。段階ごとに戦略を設定し消費者を誘導することで消費者はマーケターの思う通りに動き、逆にぼやっとした戦略では消費者の動きを予想しきれません。
ですが、「段階ごとに戦略を設定すると言ってもどれだけ細かく設定すれば良いのか…」となるでしょう。そういった場合に指標となるのが「購買心理のマインドフロー」です。
今回はそのマインドフローについてのお話です。
商品購入/サービス利用に対する消費者心理
マインドフローとは、「Mind(心/考え)」+「Flow(流れ)」という字のごとく心の流れ・考えの移り変わりといった意味の単語です。
人間の思考状態を段階ごとに区分したものであり、マーケティングにおけるマインドフローとは消費者が商品(サービス)に対して抱く心理状態を表しています。
そんなマインドフローは以下のように7段階に区分されることが多くなっています。
注意→興味→連想→欲望→比較→確信→決断
「注意」を引き「興味」を持たせ、商品(サービス)がある場面を「連想」させ、~したいと「欲望」を持たせ、他の商品と「比較」し「確信」を持たせる一言で「決断」を起こす。
この段階に応じた戦略を立てることで綿密なマーケティング計画を作ることが出来ます。
広告宣伝に対するマインドフロー① AIDMA
先ほど紹介した7段階はあくまで「消費者が商品(サービス)を買う際の購買心理の移り変わり」を表したものとなっています。それを更に「広告宣伝に対するマインドフロー」として広告宣伝にフォーカスして表現したものがAIDMA(アイドマ)になります。1920年代に提唱された用語であり、下記の5つの英単語の頭文字をとったものです。
Attention(注意)→Interest(興味)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)
広告宣伝に対するマインドフロー② AISAS
1920年代AIDMAが提唱されてから2019年現在におけるまで約100年の時が流れました。
情報の伝達手段は爆発的に進化し、広告の手法も変化しました。
1920年代主流であったマス広告と呼ばれる大衆へ発信する広告として使われていたテレビCMやラジオや新聞も現代においては、WEB広告に取って代わられ、このような広告の変化によりAIDMAにかわって唱えられたのがAISASです。
Attention(注意)→Interest(興味)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)
AISASは株式会社電通が提唱する上記の5項目の頭文字をとって考えられたアイデアです。
ここで注目すべきは新しくAction(行動)の先に現れたShare(共有)と、Desire(欲求)とMemory(記憶)に取って代わって現れたSearch(検索)です。
インターネットの普及に伴い、誰もが情報を発信できるようになりました。
更に、ブログや口コミサイトなどを通じて消費者は任意の情報を任意のタイミングで取得できるようになったのです。
任意のタイミングで情報の獲得ができるようになったことが、Desire(欲求)やMemory(記憶)がSearch(検索)へと変わった要因です。
商品を手に入れずとも口コミで確認ができ、商品を記憶せずとも検索により特定ができるのですからそれも当然ともいえるでしょう。
そして特筆すべきはShare(共有)の存在です。消費者自身が情報の発信者となり、次の消費者への情報を提供する。
インターネット出現前では面識のある相手からの口コミ程度しかなかった拡散は、現在購買心理を左右するほどの大きな力となりました。
まとめ
ここまでマインドフローについて確認をしてきました。
消費行動における心理から広告宣伝に対する消費者心理まで、大きな買い物であればあるほど消費者の心理はこの流れに沿って移り変わります。
今回、購買心理の要素について紹介したのみとなっております。
それを用いた戦略の立て方につきましては自社の商品・サービスについてよく考えながら、それに適した手法などを用いて組み立てていく必要があります。
ライター:うまのお肉