昨今動画マーケティングという言葉も聞かれるようになり、販促やプロモーションに動画を活用する企業が増えてきました。通信が高速化したことによって動画視聴が日常的になり、また映像は文字よりも伝達性に優れていることから重宝されています。
そんな動画にも色々と種類があり、商品やサービスのメリットを訴求するセールス要素の強いものや、リクルート向けの動画などがありますね。また、まれにYoutube等でブランディングムービーなるものを見かけることがあります。
今回は、ブランディングムービーとは何なのか? 効果や制作方法について解説していきたいと思います。
目次
ブランディングムービーとは?
Youtubeで「ブランディングムービー」「ブランドムービー」と検索すれば、たくさんの動画がヒットします。会社紹介動画風だったり、ドラマ仕立てだったりと様々。しかし今ひとつピンとくるものがない気がしませんか?
これはとても有名なので、あえて紹介するほどでもないかもしれませんが、2つの事例を紹介したいと思います。
事例1:ダヴ「リアルビューティー スケッチ」
ダヴの「リアルビューティー スケッチ」という”実験”の動画です。出てくるのは、似顔絵捜査官の男性と、一般の人たち。
詳しい内容は見てもらいたいですが、「あなたは自分が思うよりずっと美しい」というメッセージを伝えるための動画です。
事例2:Always「#LikeAGirl」
こちらは女性向け製品のメーカー alwaysの動画。
女の子の多くが思春期に自信を失っているというデータから、世の中の「女の子」に対する偏見をなくし、「女の子が自信を持てるようにしよう」というメッセージを謳っています。
どうでしょうか。性別や考え方の違いはあると思いますが、この動画を見て、もしかしたら名前も知らなかったような企業に対してのイメージはぐんと上がったのではないでしょうか。
私は女性なので、どちらの動画も少し目頭が熱くなるような気持ちになりました。
ブランディングムービーの効果は
簡単に言ってしまえば、企業のイメージ向上です。
ブランディングはそんな短絡的なものじゃない、と思われるかも知れません。たしかにそうです。ブランディングってとても複雑で専門家に頼むようなことです。
でも、今、いち消費者として上の2つの動画を見て、得たものといえば「●●ってええかんじの会社やん」というイメージだけではないでしょうか?
どんな商品があるとか、それはどんないいものだとか、一切わかりませんが、なんだかいい会社なんだなと思った。さらに言えば女性の美を応援する会社なんだな、という印象を持ったはずです。
自然にイメージを、特に企業に対して良いイメージを持たせること。これがブランディングムービーにできることです。
これを、商品の映像に字幕で「●●は女性の美を応援しています」なんてコピーをつけたら、台無しじゃないですか? うわ、胡散臭い会社だな―と、イメージダウンすらしかねません。
多くの「ぽいムービー」では、商品でこんなに生活が良くなるよ、このサービスはすごくいいよ、みたいなメッセージをいい感じの映像で表現していることが多いです。言ってしまえばとてもPR的で、セールス的で、広告を疎ましく思う人にとっては中身が感じられない動画となってしまいます。
どうしたらこの動画ができるのか
一方、先に上げた2つの動画は、ただただメッセージを――それもとても力のあるストレートなメッセージを伝えるための動画です。ブランド名こそ出ているものの、動画の中に一切商品に関する情報はありません。
これは企業が企業としての社会に対する役目をしっかりと認識し、ブランドの立ち位置を明確にした上で、伝えるべきメッセージを決めているから。まとめてしまえば、「きちんとしたブランディングがされた上で制作された動画だから」こそのものです。
動画で企業が勝手にブランディングされたりしない
たくさんの動画コンテンツが作られていますが、ブランディングに貢献できるものはまずブランド定義という土台なくしてはなりえません。
まずブランディングムービーをつくろう、という起点でもいいと思います。動画を作りながら、自社の立ち位置を明確にして、ひとつの動画にまとめる。その動画によって、お客様だけでなく自社の社員もブランド理解を深めることができます。
ブランディングも可能なエージェンシーに相談してみてはいかがでしょうか?
ライター:Buzz Word
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