新しいアイデアや企画を出す時に使われる有名な手法として、複数で行うブレスト(ブレインストーミング)があります。
クリエイティブ系の業界や部署に所属していて良く行っているという方もいれば、研修や勉強会などで聞いたり取り組んだ経験がある方もいるでしょう。
ブレストはうまく活用できていますか? 色々やり尽くしてマンネリしていませんか?
そもそも「アイデアを出すこと自体が苦手」「グループで発言するのが苦手」「メンバーを招集するのが大変だから1人で考えたい」と頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。
アイデアを多く出せる人はどんな思考をしているのでしょう?
今回はそんなお悩みを持つ方に向けて、ブレストに行き詰まったら試していただきたいアイデア発想法(グループワーク、フレームワーク)を5つご紹介します。
後半では、ワークに取り組む際の注意点や、言葉が何も思い付かないという問題に対しての対策もご紹介していますのでご覧ください。
そもそも、ブレスト(ブレインストーミング)とは?
ブレスト(ブレインストーミング)は複数のメンバーでホワイトボードや付箋を使い、一定時間内に課題に対してできるだけ多くのアイデアや意見を出し合うグループワークです。
次の4つのルールに従って行います。
- 人の意見を批判しない、判断・結論を出さない
- 自由に発想・発言を歓迎する
- 質よりも量を重視する
- 人のアイデアや意見から結びつけても良い
ブレインストーミングについてWikipediaでは、“集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法である”と述べられており、
ただ個人が多くのワードを出すだけでなく、上記のルールを意識しながら、メンバー同士のアイデアを結合させ化学反応を起こすことを目的としています。
ブレストに行き詰まったら試したい発想法5選
ブレインライティング
ブレインライティングはブレインストーミングのライティング版といえるものです。
6×3の枠を記入したシートを用意し、6名(6名前後でも可能)で下記の手順で行います。
(1)6×3の枠を記入したシートを用意(1人1枚)
(2)アイデア発想のテーマを決める
(3)一定時間内(5分程度)でシートの1段めのアイデアを3つ書く
(4)全員がシートを隣の人に渡す
(5)別の人から受け取ったシートの2段めにまた異なるアイデアを3つ書く
(6)全ての枠が埋まるまでシートをまわして繰り返す
ブレインライティングシート(例)
受け取ったシートの上段のアイデアを参考に書いても構いません。
ブレインライティングはグループワークで発言するのが苦手な人でも取り組みやすく、ブレストで起きがちな「発言者が偏ってしまう」「なんとなく否定される」「人の発言を聞いていて自分の思考が止まる」ということがないというメリットがあります。
マンダラート(マンダラチャート)
マンダラートは1人で白紙に3×3の9マスの枠を作成し、考えたいテーマやキーワードを中央のマスに書きます。
そして、そのまわりの8マスに、中央のテーマから連想するワードや思い付くことを1つずつ書いていきます。
8マスが全て埋まったら、8つのワードをそれぞれ中心とした3×3の9マスの枠を繰り返し作成し、最終的に81マス、81個のワードを書き出します。
マンダラートは何か連想して、とにかくマスを埋めるというのがポイントです。
どうしても埋まらない場合はいったん他のマスに移り、できるところから埋めていきましょう。
時間があれば、枠をさらに広げていっても問題ありません。
マインドマップ
マインドマップも白紙を用紙し、1人で行います。
中央に議題となるメインテーマを書き、そのテーマから木の枝のように放射状に線を伸ばして、連想するワードをどんどんと書いていきます。
この線のことを「ブランチ(枝)」と呼んでいます。
マインドマップ(例)
マインドマップを提唱したトニー・ブザン氏は、マインドマップついて以下の12のルールを定めています。
そのため、ブランチごとに色を使い分けたり、イラストを多く使い、芸術的に楽しみながら描くことも推奨されていますが、今回の目的は発想を広げるためなので、これが難しい、手間だと感じる場合は自分が取り組みやすい最低限のルールで試してみましょう。
ワードを連想して広げていくところがマンダラートと似ていますが、フレームがないので自由な発想で展開していくことができます。
前編ではブレスト以外に3つの発想法をご紹介しました。
いずれも、最終的には出てきた多くのキーワードや情報を見渡し、その中から類似のものをまとめる、注目するものを組み合わせる、ストーリー化してみるなどして、アイデアを練っていきましょう。
後編に続く
ライター:PEANUTS
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