ブレストに行き詰まったら…試したいアイデア発想法5選の後編です。
前編ではブレストとはなにかについて、そして発想法3つについて図とともにご紹介しました。
後半では、残り2つの発想法と、ワークに取り組む際の注意点、言葉が何も思い付かないという問題に対しての対策もご紹介します。
ブレストに行き詰まったら試したい発想法5選
シックスハット法
シックスハット法は、6色のハット、つまり帽子にそれぞれテーマが決められており、参加者がその帽子をかぶり分けることによって、思考を切り換えてイデアを出すというフレームワークです。
青の帽子は会議の進行役となりますので、時間や流れなどを管理しましょう。
全員で同じ色の帽子をかぶる=同じ役割で考える、という進め方でも、人数を分けて自分が割り当てられた色の帽子をかぶる=割り当てられた役割で考えるという進め方でも良いので、どのように進行するか、あらかじめ決めて進めましょう。
また、ここでは帽子で表現していますが、実際の会議で帽子を用意するのは大変なので、6色のバッジや名札、色ペン、折り紙で作ったアイテムなどを配ることで代用可能です。
また、フループワークではなく、1人で6色の役割を順に考えていくという使い方でもできます。
オズボーンのチェックリスト
オズボーンのチェックリストとは、ブレーンストーミングの考案者であるA・F・オズボーン氏が定義した、アイデアを新たな視点で考えるための9項目のチェックリストです。
テーマを決め、問いに対して回答していくことで新たなアイデアを展開します。
ブレストで出た意見やアイデアをブラッシュアップしたり、まとめ方に行き詰まった際にも活用できます。
以上、発想法5選のご紹介でした。
ワークを行う際の注意点
共通の注意点
- 考える時間を決める(何分間でアイデア出しするか)
- 考えるテーマとゴール(最終目的)を設定する
- リラックスした状態で行う
- ブレストする際に従う4つのルールを念頭に入れる(前編参照)
これは1人で行う場合も同じで、出てきたアイデアを否定せず、自由な発想をするためです。
複数で行う場合の注意点
- 予め、会議の主催者、進行役、まとめ役を決める
基本的には、最終的に企画書などにまとめる役割の人が主催し、メンバー選定や進行を務めることが効率的です。可能であれば、事前にテーマや目的なども告知し、情報収集などの準備を促しましょう。
- メンバーを厳選する
毎回同じメンバーで似たような発言にならないよう、年齢やキャリア、業務内容などを考慮する。また、ある人がいることによって、他の人が発言しずらくなることがないよう、立場や人間関係を配慮して決定しましょう。
アイデアやワードが何も出ない時は
一般にアイデアの発想というと、優れた才能を持った人が偶然ひらめくもので、突然頭に何かが降りて来るというイメージがあるかもしれません。
しかし、アイデア発想法のロングセラー本「アイデアのつくり方」の著者である、アメリカ合衆国の実業家ジェームズ・ウェブ・ヤング氏は
“アイデアは、既存の要素の組み合わせ以外の何ものでもない”
と述べています。
つまり、アイデアはゼロから何かを考えるのではなく、課題に対して既にある要素などを集め、新しい組み合わせを試し、発想を広げていくという方法で良いのです。
良いアイデアをたくさん出せる人は、普段から多くの情報を取り入れ、物事を見聞きした時に様々なものを連想したり、組み合わせることが習慣化しています。
また、ワードが何も出ない、何も連想できないという方の特徴として、頭の中のボキャブラリー(語彙力)が少ないことがあげられます。普段から意識して新しい言葉や情報をインプットするトレーニングをしてみましょう。
9番めの「行き詰まったらいったん考えるのをやめて別のことをする」に関しては、前述したジェームズ・ウェブ・ヤング氏が著書「アイデアのつくり方」の中で、情報収集をしっかりとした上で、いったん課題から離れ、自分の感情を刺激することに心を移す、緊張を解いてリラックスする、というプロセスが正しいと提示しています。
実際、いったん考えることをやめて、音楽を聴いたり、シャワーを浴びてリラックスしていたら良いアイデアが出てきたことがある!という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか。やはり日常的にトレーニングも必要なのか…と思われた方もいるかもしれませんが、次々とアイデアが出るようになれば嬉しいものです。
ご紹介したフレームワークはデータで作成し、PCやスマホに入れておくこともできますので、気軽に思い付いたことを書き留める、発想するツールとして活用してみてはいかがでしょうか。
ライター:PEANUTS
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