今や日本の人口の約8割がスマートフォンを持っており、誰もが簡単にインターネットへのアクセスが可能となりました。O2Oマーケティングとは、そんなインターネットひいてはデジタル技術が発達した現代だからこそ生まれたマーケティング手法です。あまり聞き慣れない用語のように感じますが、今この記事を読んでいる方であれば恐らく殆どの方が経験したことがあることでしょう。本記事ではO2Oマーケティングとは、という所からそれを利用した相互的なマーケティング施策の話をさせていただきます。
はじめに
O2OとはOnline to offlineの略で「WEB上(オンライン)にて実店舗(オフライン)へ誘導する」という意味になります。WEBを用いての誘導、というと難しいことのように感じますが、身近なところでいうと電子クーポンなどもその一種です。ブラウザやアプリケーションなどでクーポンの配布を行い、実店舗への来店を促す、というのは今や日常生活に自然に溶け込んだ手法ですが、立派なO2Oマーケティングの施策の一つです。
O2Oマーケティングの長所
O2Oマーケティング長所は、そのままデジタルコンテンツの長所と言い換えることが可能です。具体的には「詳細なターゲティングが可能な点」「効果測定が用意である点」「紙媒体等に比べて安価での運用が可能な点」であり、デジタルコンテンツは紙媒体等のアナログコンテンツと比較されることが多いのですが、O2Oマーケティングもその例に漏れずそういった点が長所として挙げられます。
加えて、O2Oマーケティングでは実店舗にて購買行動を行っていただくため「目当ての商品やサービスの他にも一緒に購入して貰えることがある」点があります。
O2Oマーケティングの短所
O2Oマーケティングの短所としては、「あくまで来店を促進するための施策であるという点」です。ECサイト等のWEB上での購買を促すのではなく実店舗へ足を運んでもらう必要性があるため、来店以降で購買行動を取って貰うための他の施策が必要となってきます。
O2Oマーケティングの代表的手法
クーポン配信
最も王道と言われるO2Oマーケティングの手法です。
クーポンを利用する為に来店する=購買行動を取る、という形となるため直結するため売上にもつながる施策と言えます。クーポンやセールの配信方法に関してはHP上やアプリ、SNSなど幾つか方法はありますが興味関心のある人に対してのみの配信も可能である為、費用対効果の見込める方法になっております。
SNSによる情報発信
LINEやTwitter、Facebook、InstagramなどのSNSにおいて商品等の情報を発信する方法です。消費者行動として、「購入する商品を一度実際に見て・触って確かめる」という段階があるのですが、それに繋げると共にLINEなどの閉じた世界を有効活用することで一般消費者の顧客エンゲージメントを高めてファンに育てることも可能です。
位置情報(GPS)を利用する
位置情報を用いて消費者が店舗の近くにいる際に情報発信を行うことで、消費者を来店させるという手法です。無作為に行うのではなく「近くにいる」という場合に配信を行うことで来店確率を上げることが可能になります。消費者にとっては近くに店舗があることを意識するきっかけにもなるので、以降の店舗での売上に繋げることも可能になります。
ECサイト上の商品の店舗受取
これに関してはユニクロ株式会社が有名ですが「ECサイト上で購入した商品を実店舗にて受け取る」という販売手法です。消費者視点からすると「送料を払わず安く手に入る」というメリットが、店舗視点からすると「実店舗へ来店いただくので、その他の商品の購買行動が見込める」というメリットがあり、互いに利益が見込めます。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
アプリなどに関しては開発に多額の費用がかかるものもありますが、SNSなどに関しては配信するコンテンツなどの作成費用のみで取り掛かることが出来、安価なコストで多くの企業・店舗が取り組めるものとなっております。
デジタルデバイスが浸透した現代において店舗・WEBにて売上を奪い合うのではなく、相互に補い合うことで更なる売上を見込めるのではないでしょうか。
ライター:うまのお肉