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これまでオフライン(リアル)が当然と思われてきたものが、どんどんオンライン化していっています。ビジネス界隈では、「オンライン展示会」がその筆頭と言えるのではないでしょうか? 今回は、そんなオンライン展示会について、リアル展示会と比較したメリット・デメリット、何を用意すればオンライン展示会に出展できるのか、はたまた自社だけで展示会をする方法などを3回に分けてご紹介したいと思います。
オンライン展示会のメリット
メリット1 リーチできるターゲット層が広がる
まず参加者のメリットとして、参加するハードルがとても低いということです。規模の大きい展示会になればなるほど、都市中心部から外れたエリアにありがちで、行くだけで一苦労。交通費や移動時間もかかります。一方でオンライン展示会であれば、インターネットに接続できるデバイスさえあれば、気軽に参加できます。さらにメリット2とも関連しますが、運営コストが下がるため長期間での開催も可能となり、2週間近く開催するオンライン展示会もあります。リアル展示会には参加できない層が参加できるというメリットがあります。
メリット2 運営コストが下がる
ブース出展、それも2コマ、3コマと大きくなるほど、人手が必要です。会期中だけでなく、会期前の準備、終了後の後片付けなどもかなりの労力です。また見栄えのするブースにするためにはブース施工も必要となってくるので、コストがかさんでしまいます。オンライン展示会は基本的にチャット・オンライン商談での対応になりますので、少人数から対応が可能です。配布資料も紙ではなくPDFで掲載、ノベルティも配布すること自体できないので、販促費なども削減できます。
オンライン展示会のデメリット
デメリット1 アクションがかけにくい
リアル展示会の強みは、なんといっても直接コミュニケーションがとれることです。ブースに通りがかった人にも積極的にアプローチが可能。魅力的なノベルティを利用して集客するというテクニックも使えます。しかし、オンライン展示会では「声をかける」というアクションができません。実際に私が対応したときは、チャットを送っても返事を返してくれるひとは少なく、対面で声をかけたときほどの「引き」は期待できません。積極的にアクションがかけられないのはデメリットと言えるでしょう。
デメリット2 熱量が目に見えない
オンライン展示会のメリットである「参加のハードルが下がる」ことの裏返しですが、そんなに興味はないけれどなんとなく見にくるという人も増えてしまうのはデメリットかもしれません。サービスに興味がある人と、なんとなく見にくる人、どちらもオンライン展示会上では1アクセスとしか表示されません。資料請求などをしてもらえれば別ですが、リアル展示会で見ることができる「表情」や「ブース前での行動」といったところから興味の度合いを判断するということができないため、どこまで興味があるのかの判断が難しい。基本的にチャットやオンライン商談の申し込みがあるまで「待ち」の姿勢になるのがオンライン展示会と言えるでしょう。
デメリットを補うために必要なデジタルコンテンツ
これらのデメリットを補うためには、「魅力的なオンラインブースにする」という方法しかありません。これはリアル展示会にも通じることですが、動画を掲載してオンラインブースを訪れた人の目を引き、ターゲットがほしい情報を網羅した資料をわかりやすく作成し、オンラインブースでは伝えきれない情報はサービスのLP(ランディングページ)に。アクションできない分情報を盛り込み、興味のある人を逃さない。これらのコンテンツは展示会が終わっても使い続けることができるので、とりあえずオンライン展示会に向けて揃えてみるというのもいいでしょう。
まとめ:つくったデジタルコンテンツを使いまわしてオンライン自社ショールームを!
いかがでしたか? これまでは大型展示会にブース出展費用を出して参加するか、自社にショールームがあるような大企業でしか実施できなかった展示会。オンライン化されることで、コンパクトに、長期間、さらに低コストで行うことができるようになりました。大規模展示会のような単日の来場者数は多くなくても、ニーズを持つ企業が自らアクセスしてくれるという構造は同じ。年中門戸を開いておくことで、これまでリーチできなかったターゲットにアプローチが可能になるかもしれません。次回は、参加するにあたって用意するものについて、ご紹介したいと思います。
ライター:にった