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日常生活の中でノベルティグッズを手にすることは多いと思いますが、貰ったもの全部を残しておく人は少ないのではないでしょうか。多くの人は「使わないから処分しよう」「使うからとっておこう」という取捨選択をした上で、自分の気にいったもののみを手元に残していることでしょう。
最近は、断捨離やミニマリストという考え方が広まり、必要の無いものは処分するという方が増えています。今までは、「無料で貰えるものは貰っておこう!」とノベルティグッズを受け取っていた方でさえ、今では「今は必要ない」「欲しくない」と言った理由で断ったりしているそうです。また、環境問題に対する意識や関心度の高さも加わりノベルティを受け取ってもらえない可能性が高くなりつつあります。そのため、今までも考えられていた「いかに残してもらえるか」「どんなものなら使ってもらえるか」に加えて「それが如何に環境に優しいのか」というポイントが重要となります。
キーワードは「エシカル」「サステナブル」「エコ」
エシカル(ethical)
倫理的、道徳的という意味。法律などの縛りがなくても人や社会、環境に対して多くの人が正しい、公平と思うこと
サステナブル(sustainable)
持続可能なという意味。今ある自然と暮らしを維持していくこと
エコ(eco)
環境に配慮していること
エシカル消費
エシカル消費とは、持続可能な社会のために人権や環境など社会的問題の解決を考慮し、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら行う消費活動のことです。2020年に行われた消費者庁のアンケートによると全体の59.1%が「興味あり」、51.8%が「これからの時代には必要」と回答し消費者のエシカル消費への関心の高さが伺えます。
(出典:消費者庁:公式サイト:
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/investigation/)
エシカル消費はSDGsと密接な関係があり、エシカルな素材を意識して選ぶノベルティを選ぶことも出てくるでしょう。SDGs活動を推進する製品としてどのようなものがノベルティとして取り上げられているのでしょうか。
・フェアトレード製品を選ぶ
フェアトレードとは公平な貿易を意味する「Fair Trade」ことで、発展途上国の原料や日用品・食料品などの製品を適正な価格で購入し、発展途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す仕組みのことです。
フェアトレード製品はコーヒー、紅茶、果物、植物性油、切り花、コットンなど日常生活の中にたくさん存在しています。有名なところで言うとスターバックスコーヒージャパンのコーヒー豆などはフェアトレードの例としてよく挙げられることがあります。ノベルティとしてフェアトレードの製品を使用し、間接的にでも生産者や労働者の方の支援をすることはサステナブル(持続可能)な社会への一歩となります。
・サステナブルな暮らしで使える製品を選ぶ
日常生活において繰り返し使えるものを選び、使い捨てされるごみを減らすことが環境保護へとつながります。
例えば、ペットボトルごみが問題視されている今だからこそ、ごみを出さないマイボトルが注目されています。最近ではマイボトルユーザーへの支援の一貫で無料給水スポットとして飲料水を提供するエリアやショップが増えてきています。毎日持ち歩く物なので、あまり大き過ぎずポケットサイズのノベルティとしておすすめです。
また洗って繰り返し使えるマスクやカトラリーはごみの削減につながるため環境に優しい製品です。
「繰り返し使えるという」経済的メリットを受け手側にも与えられ、長く使うので記憶に残るノベルティとして広告効果も高まります。
・エコ製品を選ぶ
環境に優しい、環境に配慮した素材といえばリネンやオーガニックコットンを思い描くことでしょう。しかし、それ以外にもオーガニックやリサイクルを意識した製品は数多く存在しています。
例を挙げると、日本では昔からお弁当箱として使われていた竹皮などが挙げられます。竹川は抗菌性があり、それから作られたお弁当箱は通気性・保温性にも優れている為お弁当をより良い状態で食べることが可能になります。
このような自然由来の素材が今また注目を集めています。
他にも竹製のオリジナルマグカップ、竹製歯ブラシ、カトラリーなどがあります。また廃材を利用してできたラバーウッド製のマルチスタンドなどリサイクルだけでなく廃棄物を減らし、環境負荷の少ない素材を使用したノベルティが注目されています。
時代にあったノベルティ配布を
手渡されたノベルティによって企業イメージは大きく変わります。
ロゴやキャラクターの入った製品が珍しかった時代は名入れして作るだけのタオルでも喜ばれましたが、ものが溢れてる現代では普通にロゴ入りのものをもらっても受け取り側には印象を与えることはできません。特に最近はInstagramなどのSNSによりノベルティが意外なところで反響を呼び知名度や好感度の向上につながることもあり、「インスタ映え」を狙ってノベルティを用意する企業もあります。しかし、ただ面白さでのみ話題になるノベルティでは不十分です。使える販促アイテムとしてのノベルティの大原則は「自分で買うほどでは無いが、あったら嬉しい」です。ターゲットとなるユーザーが「欲しい・使いたい」と思う機能やデザインの製品を考えた上で、企業が持つメッセージやビジョンを表現できる素材を掛け合わせることがこれからのノベルティに求められる要素です。
持続可能な社会とは「環境」や「人」に配慮するという印象が大きいですが、自らの企業も持続可能な社会の中に含まれていることを忘れてはいけません。これらの社会の中で企業として持続するためには、顧客との関係性を作ることが必要になってきます。顧客との関係性の為に使われるノベルティだからこそ、企業として「自社の目指す社会」が伝わるような形で作られては如何でしょうか。
ライター:パリジェンヌ