商品やサービスを提供する際、それを誰のために作るのかきちんと意識していますか?
そこを意識せず商品やサービスの作成を始めてしまうと、意図が伝わらず失敗してしまうことがあります。
これを防ぐためにおすすめする方法が「ターゲット」と「ペルソナ」の設定です。
「みんなのため」と考えるとき、人は「誰のことも考えていない」
グサッとくる言葉ですが、どなたにも心当たりはあるのではないでしょうか。
「みんなに見てもらえるようにかっこよくしたい」
「みんなが喜ぶものをつくりたい」
「みんなにわかりやすく伝えたい」
たくさんの人に商品やサービスを提供したいがために、ついそのように考えがちなのですが、このままでは自分で制作するにしても、制作会社にお願いするにしても、漠然としすぎているため完成イメージがぼやけ、関係者にも最終的に届けたい人にも伝わりません。
「みんな」とは男性なのか女性なのか、大人なのか子供なのか、好きなものはなにか、職業はなにか、どんなところに住んでいるか、など詳しく掘り下げる必要があります。
それが「ターゲット」と「ペルソナ」です。
「ターゲット」と「ペルソナ」の違い
「ターゲット」は日常でも聞き馴染みのある言葉ですが、「ペルソナ」はマーケティングに携わる方以外はあまり聞き馴染みのない言葉かもしれません。
商品・サービスのユーザー像を考えるという点ではどちらも同じですが、その設定をどれだけ深くするかが異なります。従来は「20〜30代の未婚女性」「一人暮らしの男子大学生」などのように、主に年齢や性別、属性など大枠で「ターゲット」を設定するのが一般的でした。
ところが、市場が発展しユーザーのニーズが多様化された今では、より詳細な顧客像を基にしたマーケティングが求められるようになりました。ターゲットをより深く追求し、趣味や価値観、パーソナリティーを持った架空の人物像が「ペルソナ」です。
ペルソナを設定する3つのメリット
1:担当者間でターゲットの人物像を共有できるようになる。
「20〜30代の未婚女性」という情報だけでは、担当者間で頭に浮かぶ人物像にばらつきが出てしまい、商品やサービスの着地点が曖昧になってしまいます。
どういう暮らしをしているのか、家族構成、好きなブランド、年収、休日の過ごし方など、細かく設定することで同じ人物像を共有することができ、効率よくプロジェクトを進行することができるようになります。
2:ユーザー目線で判断ができるようになる
ペルソナを基にした判断をすることで、クライアントや制作者の好みや都合ではなく、ユーザーにとって最適なものは何かを見つけることができます。
3:ターゲットに刺さるアプローチができるようになる
具体的な顧客のニーズを理解し、それを満たそうとすることでその他多くのユーザーのニーズを満たすことにもつながります。ユーザー視点の精度を高め、ユーザーが求めるものを商品やサービスに集約すれば、完成度を高めることにもつながります。
ペルソナを活用しましょう!
ベルソナを作成する際、個人的な先入観や思い込みで作り込まないよう、SNSや口コミなどから情報を収集することも大切です。
また、作ったら終わりではなく、定期的に見直し、実際のユーザーに近づけることでよりユーザーの心をつかむことができるでしょう。
ペルソナはで人物像を担当者間で共有できるものあり、判断に迷ったときの道標にもなります。ぜひ有効に活用してみてくださいね。
ライター:名護泰樹