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前回の記事では、ECサイトの利用率の話からモール型ECサイトと自社ECサイトでのメリット・デメリットのお話をさせていただきました。
実際どちらも有用なメリットがあり、どちらが良いとは必ずしも言えない結果となりました。
しかし、将来的な運用を考慮すると自社ECサイトは欠かすことの出来ない要素です。
自社の商品やサービスに好意的な感情を持つユーザーを離さない為に、より深い関係性を築く為には自社ECサイトは必要と言えてくるでしょう。
今回はそんなブランドとしての在り方を決める自社ECサイトを作る為に、必要な機能・便利な機能をまとめてご紹介させていただきます。
必要な機能8選
(1)決済機能
EC(電子商取引)サイト上において必ず必要な機能。
自力で導入する方法もありますが、複数の決済システムを提供する決済代行サービスを導入するやり方が主流です。
主要な決済方法としては次のようなものが挙げられます。
- クレジットカード決済
- コンビニ決済
- 銀行振り込み
- 代引き決済
- 後払い決済
- 外部ID決済(○○Payなど)
商品やサービスの特性によって使用されやすい決済機能があるので、それを意識して選定を行う必要があります。
希望の決済方法が無かったため購入を取りやめる、といったことが無いように注意が必要です。
(2)カート機能
決済機能と同じようにECサイトにおいて必ず必要な機能です。
カート機能とは、主に「ECサイト上で商品を選んでかごに入れる」「商品の購入手続きを行う」という機能の事を指します。
カート機能を選ぶ際は「料金や購買プロセスのわかりやすさ」が最も重要なポイントになります。
例えば合計金額や税金・手数料や送料などの費用がわかり辛いとユーザーは購入自体に不安が生じ、購入を取りやめてしまいます。
同じように購買を完了し、決済にまでたどり着くのに幾つもの過程を挟むことは購買意欲の高いユーザーを取り逃がすことになってしまいます。
カートに入れたものの購入に至らず離脱してしまうことを「カゴ落ち(カート放棄)」と呼ぶのですが、これらはカゴ落ちの代表的な理由となっています。
カゴ落ちは購入機会を逃すだけでなく、そのサイトや企業のファンも取り逃がす大きな機会損失です。
ユーザーにとって明瞭親切で使いやすいものを選ぶよう注意が必要です。
(3)商品登録機能
商品登録機能とはECサイト上で販売する商品の情報を登録・編集・削除する機能です。
ECサイトは実際の店舗とは違い、その場で説明する店員もいなければ実際に手に取ることもできません。
その中で如何にユーザーが求めている情報を伝えることが出来るかが重要になってきます。
商品の型番・名称・商品画像・寸法などの仕様・カラー・原材料・素材・価格・備考などユーザーが必要そうな情報を掲載できる必要があるのです。
尚、これらを一つ一つ登録・管理するのではなくCSVなどで一気に書き出し・読み込みができれば料金形態の変更などにも迅速に対応可能です。
(4)商品検索機能
商品が増えてきた場合、ECサイトに必要になってくる機能です。
検索窓に入力するタイプの検索機能の他に、条件を指定することで検索や絞り込みが可能にする機能が存在しています。
型番やキーワードで検索したり、サイズ・カラー・価格帯などで絞り込み等が出来ることでユーザーのニーズに合わせた商品のセレクトが可能になります。
欲しい商品をすぐに見つけることが出来るようになるので、ユーザーのECサイトへの満足度の向上に繋がります。
(5)会員登録機能
マイページなどで使われることの多い機能です。
商品の購入履歴や支払方法等を登録することで2回目以降の購入をスムーズに行うことが可能になります。
ユーザーにとっては購入にスピード感が生まれるメリットがあり、企業側には顧客情報を入手することでマーケティング戦略に役立てることが出来ます。
ユーザーをファンにする為に会員限定などでクーポン等を配布するショップもあります。
(6)セキュリティ
こちらの機能に関してはECサイトでは”必須”となります。
会員登録の有無が無いにしても、ユーザーの氏名・住所・支払い情報のやり取りをする以上一般的なサイトよりもはるかに重要性が高くなっています。
SSL可による情報発信の際の暗号化は勿論ですが、個人情報に対する意識を高く持たなければなりません
(7)FAQ(Frequently Asked Questions:よくある質問)
ユーザーが商品・サービスを購入するに際してよく出てくる質問に対する回答を公開しておく機能です。
注文方法や支払方法・郵送方法・キャンセル方法・返品方法など想定できる限りの項目を用意しておく必要があります。
軽視されがちなFAQですが、ユーザーに対するサポートをしっかりと行うことで顧客満足度の向上につながると同時にコールセンターなどの問い合わせを減らすことができ、企業側の人件費の削減にも繋がります。
(8)レビュー機能
商品などを実際に購入したユーザーによる感想などを書き込み投稿する機能です。
今や商品を購入したりサービス利用時には6割弱の人が口コミ・レビューを見て判断するとも言われています。
企業がオススメするよりも、バイアスの少ない他のユーザーの意見を取り入れて判断するユーザーが多くなっている現在こそ必要な機能と言えます。
レビューの投稿を促進するために、レビュー投稿者を対象にポイントやクーポンでお礼を行っている企業も存在します。
その他あると便利な機能
商品のランキング機能
ショップ内で人気のある商品をランキング形式で表示する機能です。
「これはたくさん売れているのであれば信用出来る」といった風にユーザーの興味を引くことが出来ます。
好意的なレビューと一緒にあれば更なる売上が見込める機能です。
レコメンド(おすすめ)機能
ユーザーの購買・閲覧履歴などに合わせて商品をオススメする機能です。
顧客の興味関心に合わせて商品を届けることが出来るので、高い購入率が見込めます。
「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という風に今見ている商品と合わせてオススメする手法もあります。
IoT機器などが増えればそれと連携したレコメンド機能などが必要な機能と可能性もあるかも知れません。
まとめ
ECサイトを作る上で必要な機能・オススメ機能のご紹介を行いました。
今後ECサイトの利用は益々多くの人に利用されるようになってきます。
店舗が無くなりECサイトに移行するかと言われればそうはなりませんが、OMOという概念にも重要な役割を持っていることに変わりはありません。
ECサイトを作る上で企業が心がけることは、ユーザーにとって「使いやすい」「信頼できる」サイトにするというユーザーファーストの視点です。
貴社のファンを作り、売り上げを上げる為の自社ECサイトをご検討してみては如何でしょうか。
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