当たり前ですが、どれだけ良い商品を作ったとしても、人々に認知されなければモノは売れません。そのために必要になってくるのが、広告。企業は商品開発とは別に、良い広告を作るための費用が必要となります。その広告費にどれだけお金をかけるのか、経費削減を進めたい企業にとっては非常に悩ましい問題。いっそのこと、デザイナーを雇う方が安くて効率的かも…とお考えの企業もあるかもしれません。そこで、デザイナーの直接雇用と外注のメリット・デメリットをそれぞれまとめてみました。
デザイナーの雇用にかかる費用
デザイナーを外注する場合は、外注先からの請求書の金額がそのまま広告費となるわけですが、自社でデザイナーを雇うとなるとそう単純な話ではありません。デザイナーを社員として雇った場合にかかる費用の例をみてみましょう。
・採用にかかる費用
売り手市場と言われている今、優秀なデザイナーを求めるのであれば、採用にコストをかけることは不可避。求人サイトへの登録料・紹介手数料・説明会会場費・会社案内制作費・採用に関わる社員の給与等がかかってきます。
・人件費
正社員として雇用したデザイナーのお給料。当然ながら年齢や経験、企業の規模によって変わりますが、年間でみると数百万円かかる大きな経費です。
・社会保険料
健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険の5つが社会保険と呼ばれるもの。従業員の給料によって会社の負担額は変わりますが、大体給料の15%であるといわれています。
・業務に使用する機器などの設備費・管理費
デスクやオフィスチェアはもちろんのこと、デザイナーにはハイスペックなパソコンや周辺機器等の設備、大容量のサーバーなども必要になってきます。また、専用のソフトや特殊なフォントなども随時購入する必要があるでしょう。
・都度発生する様々な経費
飲み会代・社内のコーヒーサーバー代などの福利厚生費。文房具やコピー用紙などの消耗品費。社外セミナーへの参加費・参考書籍の購入代など。日常的に発生する経費は色々とあります。
デザイナーを直接雇用するメリット・デメリット
「え、こんなところまで!?」と思われた方もいるかもしれませんが、実際にデザイナーを雇用するとなると、会社はそれなりのコストは覚悟しなければいけません。しかし、「人材はコストでなく投資」と捉えて長期的な視点に立てば、優秀なデザイナーが企業に対して大きな貢献を果たしてくれると期待できますね。
また、正社員という性質上、デザイナーの仕事量や貢献度に関係なく、毎月必ず人件費がかかってきます。したがって、コンスタントにデザイン・制作の仕事がないため、デザイナーを持て余してしまうという場合は、企業としても非常に勿体ないことです。一方で、常にデザイン・制作の作業が溢れており、かつスピーディーにこなす必要がある場合、社内で完結できるデザイナーの存在は大きなメリットとなるでしょう。
デザイナーを外注するメリット・デメリット
デザイン・制作の仕事が発生した際に、都度必要に応じて仕事をお願いできるため、経費に無駄が生じないといえるでしょう。また、先述の通り、デザイン・制作による広告費を把握しやすく、給料の支払処理や業務用設備の手配など、社内の事務的な処理の負担削減にも繋がります。
しかし、デザイン・制作料という目に見えない知的財産に価値をつけるというのは難しく、外注先からの見積もり金額が適正かどうかというのは判断しづらいです。また、スピード面でも、社外の人間とのやり取りになるので、なかなかスムーズにいかない場合もあるでしょう。
【まとめ】直接雇用か外注か、自社に合う選択を!
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メリット |
デメリット |
直接雇用 |
・会社の人材として優秀なデザイナーが育つ。 ・社内完結でスピーディーな作業が可能。 |
・広告費の把握が煩雑。 ・仕事量に関わらず毎月費用が発生する。
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外注 |
・広告費を把握しやすい。 ・社内の事務作業の負担軽減。 ・仕事量に応じて都度依頼できるため無駄がない。 |
・適正な価格かどうか判断が難しい。 ・社外とのやり取りで作業が滞ることも。 |
デザイナーを自社で雇うか外注するかは、各企業の特性に応じて決める必要があるでしょう。それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、自社にはどちらが合っているのかを検討してみてください。
ライター名:べす子
参考URL https://bizdez.vivivit.com/management/1761