今回で最終回となる動画制作のノウハウシリーズ。これまで「尺」、「音」、「画面比率」と、動画の構成についてターゲットに合わせるとはどういうことか具体例を通してご紹介してきました。しかし今回は、そうした要素をじっくりじっくり考えた時間が実は無駄になるかも知れない?! 意外な落とし穴について、お話ししたいと思います。今回の内容が全ての総括、基礎の基礎となります。動画の効果が全く出ないなんて悲しい結果にならないように、最後まで読んでいただければと思います。
前回までのおさらいをしましょう
今回は仕事が忙しい社会人に向けて、長い通勤時間でもラクラクなビジネス鞄のPR動画を制作する場合を考えてみました。動画の尺(長さ)は、最近は3分以下が一般的なので少なくともそれ以下。通勤時間に見るのであれば30秒ほどでもよいかもしれません。通勤中となると、電車の中で見る人も多いでしょう。音が聞こえなくても伝わるよう字幕などの配慮をすべきというのもポイントですね。そして画面比率ですが、最近では約3割の人が動画を縦のまま見るというということ、通勤中に短い動画を見るためにわざわざスマートフォンを持ち替えて横向きにして見る人も少ないだろうという予想から、縦長の動画がよいだろうという仮定をしました。
前回までの考察で、決まった動画の構成は以下のとおりです。
- 尺は30秒ほどの短い動画
- 音がなくても伝わる字幕つき動画
- スマートフォン縦向きでも見やすい縦長の動画
ところで、今回の動画を見てほしい動画のターゲット……つまり商品のユーザーは仕事が忙しい社会人という想定でしたね。ビジネス鞄にこだわりを持つのは男性、それも若手社員よりは30代から40代の中堅〜ベテランのビジネスマンでしょう。このターゲット像に立ち返るとき、「全てのターゲットが通勤時間帯にこの動画を見るというわけではないし、忙しい平日に鞄を買おうという人はなかなかいないのでは?」という疑問がわきます。実は今回、「ターゲットはいつ動画に接触するのか?」というターゲットと動画との接点をあえて設定せずに、長さや音など、具体的な内容でお話を進めてきました。いじわるな言い方かもしれませんが、そこを設定しないで制作を始めてしまうと、制作の途中で動画の構成にブレが生じてくるのは当然なのです。
ターゲットはいつ動画を見る? 動画との接点とは
動画を制作する目的は企業によって様々ですね。同様に、動画の活用方法も色々なものが考えられます。動画広告として配信するのか、商品紹介のランディングページに埋め込むのか、自社SNSに投稿するのか、はたまた展示会場でディスプレイに投影するのか。
こうした動画の活用方法によって動画を目にする人が異なるのはもちろんのこと、動画を目にするタイミングも全く異なります。休日家でゆったりとインターネットサーフィンをしているかもしれないし、短い移動時間の間に動画とは別の情報を探している人かもしれません。前者なら多少長い動画でも、サムネイルであまり興味を惹かれなくても動画を再生する可能性はありますが、後者ならよっぽど興味を引く内容で、しかもさっと見終われる短い動画でなくては見てもらえないでしょう。
このように、まず「ターゲットとの接点」を決めてこそ、動画の構成が決めていけるのです。このターゲットの接点は、「動画の活用方法」が決まってさえいればおのずと絞られて来るかと思います。
動画制作はまず「ターゲットとの接点」から!
4回に渡り解説してきました動画制作のノウハウを総括します。
まず商品・サービスのターゲットを決めましょう。これはどんな広告物をつくるときでも同様です。こちらについては過去の記事もご参照くださいね。具体的に言えば、その商品(またはサービス)の顧客となりそうなユーザーの年齢、性別、属性(社会人、主婦、学生など)という要素を決めます。
ターゲットが定まったら、次に今回解説した「ターゲットとの接点」を設定しましょう。ターゲットがいつその動画に接触するのかが決まってから初めて、vol.1〜3で解説したような動画の内容を決めていけます。「尺」、「音」、「画面比率」などといった大枠を定めてから、動画のシナリオ、テイストといったクリエイティブな部分を設定していきます。
ここまではあくまで、初めて動画制作する上で絶対に外せない基礎をご紹介しました。この先に「目に留まる動画にするためのポイント」「ファンにさせる動画づくり」さらには「バズる動画にするための工夫」といったテクニックが必要になってきます。それはまたの機会にお話できればと思います。
ライター:Buzz Word
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