広告は文字で魅せる!タイトルデザインの決め方4ステップ

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興味を惹く広告、そうでない広告

みなさんは街中にある広告を見て「面白そう!」とか「買ってみようかな」とか、感じたことはありますか?魅力ある人気商品なのか、売り出し中の芸能人がキャラクターになっているのか、優れたデザイン性があるのか、いずれにせよ興味を惹かれる広告というものは消費者に刺さるように計算されているといえます。私はデザイナーなので、広告の中でもそのデザインやレイアウトについて注意深く見ることがよくあります。

そこで、この簡単な広告の画像を見てみてください。

これを見てどう感じましたか?デザインに少し違和感を覚えたなら、それは良い感覚だと思います。

ではなぜ違和感を感じるのかは、わかりますか?色・大きさ・位置・フォント…さまざまな要因が挙げられますが、今回はその「違和感」をなくすための手順と、意図をより明確に伝えるデザインについて紹介していこうと思います。

 

 

「違和感」を無くすデザインメソッド

先ほど紹介した広告をどうしたら良くできるのか、どうすれば違和感が消えるのか。ひとつひとつ順番に考えていきましょう。

 

①文字の強弱を考える

現状ではタイトルと下に続く詳細のテキストの太さがほぼ同じですが、これだと強弱がはっきりせずベタッとしてメリハリの無い印象を受けてしまいます。また、大きさが似通っているとどこから読んでいけばいいのかわかりにくくもなってしまいます。

目立たせたい部分を太く大きくすれば、強弱だけではなく読み手側の目線も誘導することができるので、より内容を理解してもらえるでしょう。

少し見た目に変化が出てきましたね。

 

②文字の色を考える

「新発売!」という文字に対して、青系統の色が使われています。一般的に青系統の寒色は後退色とされており、色の波長が短いため後ろに沈んで見えてしまいます。

また、ここでは「新発売」という文字情報しかありませんが、少なくとも新しく売り出していきたい物があることには間違いないでしょう。こういったキャッチコピーに対して後退色を使用するのは効果的ではないといえます。

購買意欲を出したり、新鮮で勢いのある感じを出したい時は、赤系統の進出色を使うと良いでしょう。

だいぶ良くなってきましたね!

 

③フォントを考える

今はタイトルに丸みを帯びたゴシック体が使われていますね。丸いゴシック体は優しく柔らかな印象を持っているので、内容によってはこのままでも良い場合もありますが、今回はもっとインパクトを出して目を引きたいと仮定します。

 

・・・確かにインパクトは出せたかもしれませんが、タイトルの視認性が悪くなってしまいましたね。このようなデザイン書体は、内容やイメージと上手く合致すれば非常に効果的に使うことができますが、そうでない時は見にくくなってしまうだけです。今回は無難に角ばったゴシック体を使いましょう。

かなり違和感が少なくなってきました。

 

④文字以外の装飾を考える。

文字が整ったら次はその周辺を装飾していきましょう。手っ取り早くアクセントを付けたいのであれば、下線を付けたり 色のついた帯を敷いてみたり 囲みを付けてみたり といったものが挙げられます。

これらの装飾に正解は無いので、伝えたい内容は何なのか・消費者は何を知りたいのか…等を考えて、それに適した装飾を探していく他ありません。


そして、今回はこれまでにない商品という点を強調したいと仮定して「新」にのみ丸い形の色を付けてみました。

最初のデザインと比べて、かなり良くなったのではないでしょうか。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?文字情報しか無くても、少しデザインを考えるだけで一回りも二回りも完成度を上げることができます。これは逆に、文字の見せ方が良くないと、素晴らしい写真やイラストも上手く目立たず価値が下がってしまうとも捉えられます。

文字を上手く扱えるようになればデザインの幅がとても広くなるので、ぜひみなさんも”文字が使える”デザイナーを目指してみてください!

ライター:佐々木


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