ビジネス文書って難しい……
仕事において、文章を読む・書くという作業はつきもの。特にマーケティング職の方は、提案書や報告書などの資料作成、広報・販促物、メルマガ、オウンドメディア、企業ブログなどなど、情報収集・発信が業務の多くを締めるので、最も読み書きを効率的にこなさなくてはいけない職種、と言っても過言ではないでしょう。
しかし、文章―ー特に小難しいビジネス文書を読んだり、誤解のないように報告書をまとめたりするのは、なかなか難しいものです。
「文章がいつまでたってもまとまらない。」「要点がわかりにくいと言われる」「そもそも長文を読むのが苦手」……など。
今回はそんな方に、文章の読み書きのコツが掴め、ライティングが楽になるフレームワークをご紹介します。
知っておきたいフレームワーク3つ
要点を伝えるビジネス文書の構成には、いくつかのフレームワーク(型・枠)があります。何を目的として、どの順で伝えるかという法則です。これを知っておくだけで、ぐっと文章の作り方が早く、楽になります。
前編ではその中でも物事を簡潔に述べる際に用いられる3つの型についてご紹介します。
1 SDS(エスディーエス)法
SDSとは「Summary・Details・Summary」の略です。
Summary = 全体概要
Details = 詳細説明
Summary = 概要まとめ
「全体の概要」→「概要に関する詳細説明」→「概要のまとめ」の順に述べます。
相手に素早く物事を伝えるのに適しており、聞き手・読み手の理解を促し、最後まで説明して記憶に残す効果があります。
テレビのニュース、情報番組での説明をはじめ、一般のビジネス資料やプレゼンテーション等でよく使われています。
2 PREP(プレップ)法
PREPとは「Point・Reason・Example・Point」の略です。
Point = 結論
Reason = 理由
Example = 事例
Point = 結論まとめ
「結論」→「結論に対する理由」→「事例・具体例」→「結論まとめ」の順に述べます。
先に結論を完結に伝えることにより、相手が話の内容を理解しやすく、また、具体例を出すことで説得力があります。
ビジネス文書、プレゼンテーション、面接などで使われ、初心者でも書きやすい構成になります。
3 DESC(ディーイーエスシー)法
DESCとは「Describe・Express・Suggest・Consequence」の略です。
Describe:状況描写
Express:表現
Suggest:提案
Consequence:結果
E を「Explain」、S を「Specify」、C を「Choose」とする場合もあります。
Explain = 説明
Specify = 具体例
Choose = 選択、結論
「客観的な背景・状況」→「主観的な気持ち」→「提案」→「結果・代案」の順に述べます。
DESC法は、アメリカの心理学者、ゴードン・バウアーによって提唱されたアサーションと呼ばれるコミュニケーション手法の1つです。
お互いを尊重しながら自分の意見を率直に伝え、相手との信頼関係を築きながら、不快にさせずに納得させる効果があります。
ビジネス文書、プレゼンテーションだけでなく、面接、日常のコミュニケーションなどでも活用されてます。
まとめ:目次で全体の構成を確認しよう
以上、前編では主に物事を簡潔に述べる際に用いられるフレームワーク3型を簡単にご紹介しました。
ビジネス書籍でもこのフレームワークが使われているものが多くありますので、目次を先に確認すれば全体の構成を把握できます。
また、文章の読み書きだけでなくプレゼンなどの場面でも目的に応じて活用できます。
後編では消費者との関係性やターゲットを意識した主にセールスライティングに用いられる4型をご紹介します。ぜひ併せてお読みください。
ライター:ピーナッツ
【後編はこちら】