はじめに:展示会、何に注力する?
販路拡大や取引業者を増やすために行われる展示会。
展示会当日もそうですが、その準備にあたっても展示会担当者は多くの苦戦を強いられます。ブースのデザインや広報用の資料作成、宣伝方法、各種申請、ノベルティや展示会後のフォローなど、考えることが多岐に渡り何から手を付けて良いかわからないという方も多くいらっしゃると思います。更にはテクノロジーの進化に伴い、今までリアルブースと呼ばれる実際の会場での展示会に加えて、オンラインブースと呼ばれるインターネット上にて開催される展示会も増えてきました。
本記事では「展示会出展にあたり何に注意して力を入れれば良いのか」についてお話させていただきます。
当日成約と後追いについて
展示会に出展するにあたって前提として考えるべきは、成約についてです。
当日来場していただいた方からの成約もではありますが、最も考えなければならないのは大多数である展示会終了後のフォローによる成約です。
その成約率を高める為に行う施策こそ、展示会の開催前に展示会担当者が考え・準備しておくべき項目です。
その為に展示会担当者は「魅力的であること」「覚えてもらうこと」の2つを意識して次の3つの準備を行う必要があります。
(1)ブースについて
展示会担当者の最大の難関にして最も費用のかかる項目、それがブースです。
システムブースと呼ばれるパーテーションのみで区切られ看板が掛けられているだけのようなブースもありますが、ブースサイズを大きく使う会社は木工ブースと呼ばれるオリジナルのブースも作ることでしょう。
木工ブースを用いるメリットとしては、「圧倒的に目立つ」ことです。オシャレやスタイリッシュな外見にすることで他のブースとの差別化にもなりますし、自社や自社サービスの雰囲気を最大限に訴えるすることが出来ます。
ブースへの入りやすさなども自由にデザイン可能なことにより「魅力的」なブースの作成を行い、形状などで差別化することで「覚えておいてもらう」条件もクリアできるでしょう。
しかし、無敵に思える木工ブースにも弱点はあります。それはコスト面です。どれだけシンプルなデザインにしたとしても木工ブースはシステムブースと比較すると高価になってしまいます。システムブースは簡素で形状においては他社と差別化がしづらいという側面がありますが、壁に貼るポスターなどで訴求することは可能ですし、何よりブース制作費を安く抑えることが可能です。
展示会に初めて出すような企業様はいきなり木工ブースで挑戦というよりも、最初はシステムブースで出展を行い、費用対効果を測ってみる、という方法を取られる方が安全かもしれません。
(2)展示会用資料
ブースの次に大事なものは、来場されたお客様に説明する際に用いる資料です。
ます1つ目として、紙の資料が挙げられます。紙媒体が減ってきていると言われる昨今ですが、展示会(リアル)においては例外であると私は考えます。
「当日に全て巻き取る!フォローはしない!」という割り切った企業様であれば大丈夫かも知れませんが、多くは基本的にフォローを行うことでしょう。その方法に関しては企業様によって異なるかと思われますが、代表的な例で言うとテレアポです。「展示会の場で○○というサービスをご紹介させていただきました」という説明をしている際、架電相手の手元に資料が有るか無いかで思い出していただけるかには大きな差があります。
加えて決裁者が来場していない場合もあり、会社に戻ってから「こんなサービスがありましたが如何ですか?」と社内にて回覧されることで成約へと繋がる場合もありますので、紙の資料の用意は必須であると言えるでしょう。
もう1つ用意しておくべき資料として、動画コンテンツが挙げられます。
リアル展示会において、お客様に説明を行うスタッフの手がいっぱいという際でも動画を流すことで来場者に一定の情報を伝えることが出来るというメリットがあります。
更には、昨今ではオンライン展示会が増えてきており、その場でも用いることが可能という点で増加傾向にある資料です。サービスや商品のメリットを訴求・伝達する動画を作れば、展示会の場のみならずWEBサイト上において訪問ユーザーに営業スタッフ無しでも訴求できることから、1つ作ることで多様な使い方が可能な資料としての利用が可能です。
(3)ノベルティ
ノベルティも、来場者に覚えてもらう為に必要な方法の1つです。
会社名が記載されているような長く手元に置かれるノベルティを配っておけば、ふとした瞬間に思い出してもらえることもあるでしょう。どんなものが長く手元に置かれるのか? それはこちらの記事をご参考にしてください。
【関連記事】
ノベルティの効果は後日だけに限りません。一風変わったノベルティや、魅力的なノベルティであった場合はそれを目当てにブースまで来場する方も多いことから名刺獲得にもつながります。
担当者がノベルティを選ぶコツは「欲しいけど、自分では買わないような物」が絶妙に合うとのこと。これに関してはどれが刺さるかに関しては展示会の時期や来場者内のターゲットに依って変化するので一概には言えませんが、魅力的なノベルティであればあるほど手に取っていただいた方の記憶に残ることは間違いないでしょう。
まとめ:ポイントを抑えて機会を逃さない!
さて、今回は展示会準備において特に気を付けることとして「ブース」「資料」「ノベルティ」のお話をさせていただきました。どの項目もデザインなどにおいて工夫を行おうとすればどこまででも工夫可能項目であり、シンプルに攻めようと思えば何もせずとも出展可能な項目ではあります。
費用面や展示会の重要性などを鑑みた上で、どうすれば今より成果を上げることが可能なのかをご検討いただくのは如何でしょうか。
ライター:うまのお肉
【こちらもおすすめ】